決済端末の種類は、置き方で分けると「据置型」「モバイル型」「タブレット型」の3つに整理できます。どれが合うかは、手数料よりも「どこで会計をするか」「店にどんな回線があるか」「レジとつなぐか」で決まります。本記事では、店舗オーナーの方に向けて、UROCOMM JAPAN正規代理店として通信商材を扱い、キャッシュレス決済の導入もご案内している株式会社リンク・クリエーションが、3つの違いと選び方のポイントを解説します。
決済端末は「置き方」で3種類に分けられる
クレジットカードや電子マネーを読み取る決済端末は、機能だけを見るとどれも似ています。違いが出るのは、店のどこに置いて、どうやって通信するかです。ここでは次の3つに分けて考えます。
| 種類 | 置き方・使い方 | 向いている店 |
|---|---|---|
| 据置型 | レジ横に置いたまま使う。電源と回線を固定でつなぐ | 会計がレジ1か所で完結する小売店・美容室・クリニックなど |
| モバイル型 | バッテリーで動き、持ち運んで席や店頭で決済する | テーブル会計をしたい飲食店、店頭販売のある店など |
| タブレット型 | タブレットやスマートフォンにカードリーダーを組み合わせる | タブレットのPOSレジアプリを使っている、または使いたい店 |
このほかに、POSレジと一体になった大型のレジシステムもありますが、本記事では小規模な店舗が最初に選ぶことの多い上の3つを取り上げます。なお、複数の決済手段を1台で受けるマルチ決済端末の仕組みとメリットは、JMSおまかせサービスの解説記事で紹介しています。
3タイプの特徴と注意点
据置型:レジ横で安定して使う
据置型は、レジカウンターに置いたまま使う端末です。電源をコンセントからとり、回線もLANケーブルや店のWi-Fiで固定的につなぐため、決済の途中で電池が切れたり電波が弱くなったりする心配が少ないのが長所です。お客様がレジまで来て支払う業態なら、この形で足りることが多いでしょう。
注意したいのは設置場所です。レジ横にコンセントが空いているか、有線でつなぐならLANケーブルがレジまで届くかを、申し込み前に確認しておきます。レジまわりにすでにPOSレジや別の端末が並んでいる場合は、置くスペースも問題になります。
モバイル型:席や店頭で使う
モバイル型は、バッテリーで動き、Wi-Fiや携帯電話の回線(LTEなど)で通信する端末です。お客様の席まで持っていって会計する「テーブル決済」ができるので、レジ前の行列を減らしたい飲食店に向いています。キャッシュレスで会計時間がどれだけ縮み、回転率にどう効くかは、飲食店の回転率とキャッシュレスの記事で詳しく扱っています。
気をつけたいのは、充電と通信の管理です。営業中に電池が切れないよう充電の置き場所とタイミングを決めておくこと、店内の奥の席でも電波が届くかを確かめておくことが必要です。また、持ち運べる端末でも、どこででも使えるわけではありません。たとえば決済代行会社のJMSは、店頭や屋外で使えるのは一部の機種に限るとしたうえで、「屋外でのご使用は契約店舗に限ります」と案内しています。さらに同社のFAQでは、催事やイベントなど店舗を持たない販売形態は申し込めないとされています(移動式のキッチンカーは、同FAQに示された条件を満たせば申し込めるとされています)。イベント出店など、契約した店舗以外の場所で使う予定がある場合は、申し込み前に契約先へ確認してください。
タブレット型:手持ちの端末と組み合わせる
タブレット型は、店で用意したタブレットやスマートフォンに、専用アプリと小型のカードリーダーを組み合わせる方式です。タブレットのPOSレジアプリと連携させれば、商品登録から決済、売上の集計までを1つの画面で扱えます。
一方で、タブレット本体は店側で用意するのが一般的で、対応する機種やOSのバージョンが決まっています。アプリの更新やタブレットの買い替えの際に、決済がそのまま使えるかを確認する手間もかかります。使いたいPOSレジアプリと連携できるかどうかは、決済サービスごとに異なります。
決済端末を選ぶときの5つのチェックポイント
▶ 1. 会計をする場所はどこか
レジだけで会計するなら据置型、席や店頭でも会計するならモバイル型が候補になります。「今はレジ会計だが、将来テーブル会計にしたい」という場合は、レジ横にも置けて持ち運びもできる端末を選んでおくと、切り替えが楽になります。
▶ 2. 店の通信環境に合うか
決済端末は、端末ごとに使える回線や推奨される通信速度が決まっています。JMSの「よくあるご質問」では、同社の一部の端末についてWi-Fiは2.4GHz帯の規格で利用し、5GHz帯の規格には未対応であること、回線速度の目安として「提供最大速度が下り8Mbps/上り1Mbps以上」を用意するよう案内しています。また、フリーWi-Fi(公衆無線LAN)では交通系電子マネーが使えない、という注意もあります。
店に固定回線がない場合でも、同じFAQではモバイルルーターの回線について「通信環境が安定していればご利用いただけます」としています。また、端末そのものがLTE回線で通信できる機種もありますが、JMSの場合は同社指定のSIMカードの申し込みが必要で、手持ちのSIMカードは使えないと案内されています。回線を選ぶときの考え方は、法人向けポケットWi-Fiの選び方やポケットWi-Fiとホームルーターの違いの記事が参考になります。店の回線が止まったときに決済まで止まるのを避けたい場合は、ポケットWi-Fiで回線を二重化する法人BCPの記事で紹介している予備回線の考え方も使えます。
▶ 3. POSレジとつなぐか
POSレジを使っている店では、決済端末と連動させると、レジで入力した金額が端末に送られ、打ち間違いを防ぎやすくなります。ただし、連動できる組み合わせは限られています。今のPOSレジを使い続けたいなら、「このPOSレジと連動できる端末はどれか」を先に確認してから端末を選ぶのが順番です。
▶ 4. 受けたい決済手段に対応しているか
クレジットカード、電子マネー、QRコード決済のうち、どれを受けたいかで選べる端末が変わります。QRコード決済とクレジットカードのどちらを優先するかはQRコード決済とクレカ決済の違い、外国人のお客様が多い店に必要な準備はインバウンド対応の決済環境の記事で取り上げています。手数料については、キャッシュレス決済の手数料比較で決済手段ごとの違いを整理しています。
▶ 5. レシートの印字をどうするか
端末にプリンターが内蔵されているか、別のプリンターが必要かも確認します。プリンター内蔵の端末なら1台で決済から控えの印字まで完結しますが、ロール紙の補充と在庫の管理が必要になります。
どの種類でも欠かせない「IC対応」
端末の形に関係なく押さえておきたいのが、クレジットカードのICチップを読み取れる「IC対応」です。日本クレジット協会は、平成30年6月1日に施行された改正割賦販売法により、クレジットカードを取り扱う加盟店に、カード番号等の適切な管理や不正利用対策を講じることが義務付けられたと説明しています。
その実務上の指針とされる「クレジットカード・セキュリティガイドライン」(2026年3月に6.1版を公表)では、対面取引の加盟店の対策として「設置する決済端末の全てをIC対応にする」ことが挙げられています。導入する端末がIC対応かどうかは、契約するカード会社や決済代行会社に確認しておくと確実です。特に、古い端末を使い続けている場合や、ほかの店で使われていた端末を譲り受けて使おうとしている場合は、自己判断で使い始めず、必ず契約先に相談してください。
導入前に確認しておきたいこと
端末の種類を決めたら、申し込みの前に次の点も確認しておくと、導入後に困りません。
- 端末の導入費用と、月額でかかる費用(通信用SIMの利用料など)があるか
- 申し込みから端末が届くまでの期間(JMSのFAQでは、各カード会社の加盟審査に通常2~4週間、その後2~4週間で端末を発送と案内されています。コード決済は、端末が届いてから使えるようになるまでさらに時間がかかるとされています。開業日から逆算する場合は余裕を持って申し込みましょう)
- 故障したときの交換や問い合わせの窓口
- 売上がいつ入金されるか
費用や条件は決済サービスごとに異なり、キャンペーンで変わることもあるため、最新の内容を契約先の公式情報で確認してください。入金のタイミングは資金繰りに直結するので、クレジット加盟店の入金サイクルの記事もあわせて読んでおくと安心です。個人で店を営んでいる方は個人事業主の加盟店審査と準備、そもそもキャッシュレス決済を入れるか迷っている段階の方はキャッシュレス導入のメリットと始め方の記事からどうぞ。
決済端末のご相談は株式会社リンク・クリエーションへ
決済端末は、端末そのものより「店の回線と会計の動き方に合っているか」で使いやすさが決まります。株式会社リンク・クリエーションは、クレジット加盟店サービスとしてJMSおまかせサービスの導入をご案内しているほか、UROCOMM JAPAN正規代理店としてポケットWi-Fiなどの通信商材も扱っています。
また当社は、希少な通信商材を業界最安級の卸価格でご提供し、代理店として販売したい事業者様も支援しています。商材を卸して終わりではなく、販売フローの構築からトークスクリプトの共有まで、売れるまで伴走するサポートを行っています。店舗のお客様に通信商材をご案内する形で本業と組み合わせる方法は、Wi-Fi代理店と相性のいい業種の記事で紹介しています。社用車をお持ちの会社様は、ETC・ガソリンカードによる社用車のコスト管理の記事やETC・ガソリンカード事業もご覧ください。
※本記事は2026年9月時点の情報をもとに、東京都港区東麻布の株式会社リンク・クリエーションが作成しました。端末の仕様・費用・利用条件は決済サービスや機種ごとに異なり、変更されることがあります。
出典:株式会社ジェイエムエス「よくあるご質問」、一般社団法人日本クレジット協会「加盟店(クレジットカードを取り扱うお店)の皆様へ」、クレジット取引セキュリティ対策協議会「クレジットカード・セキュリティガイドライン【6.1版】」(いずれも内容を要約・編集して紹介しています)。
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